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記憶しりとり

数日前から金木町内のお店にはこんな旗がたくさん飾られています。
斜陽館のかなぎ元気倶楽部さんが、太宰治と津軽三味線の神様と呼ばれた白川軍八郎の生誕百年を祝う気分を盛り上げるシンボルとして制作しました。


一方、雪昼から濡れ雪が降り始め、太宰治疎開の家の立て看板はこの通り
ただの歩行者の障害物と化しています・・・たらーっハハハ


先週息子と車で出かけたときに記憶しりとりで盛り上がりました。
したことあります?
ボキャブラリーが多くなって 普通のしりとりがつまんなくなった大人も
なかなか真剣になります。

やり方はこうです。
A:とり
B:とり りす
C:とり りす すいか ・・・

どんどん言葉が増えていきます。途中で思い出せなくなると負けイヒヒ
中学生には負けられんグー汗

アニマル ルビー 犬 沼 まり りんご ゴリラ らっきょ 夜逃げ ゲーム ムカデ 電話 鷲 しわ わんこ 小作争議 銀行 うんてい イスラム教徒 屯田兵 イングランド ドラムセット トルコ 子猫 コーヒーメーカー アシックス ストロング 軍事国家 亀 めんたいこ・・・・

そのときはこんな感じで あといくつか続き、
自分で言ったのが思い出せなくなって おっとうの負けポロリ


記念Tシャツ試作

斜陽をモチーフにしたTシャツの試作品が上がって(変更かけるところが一部ありますが)、
新座敷に来た方にも見てもらってます。

先日ご案内した女性は 「斜陽」を読んだことがなかったのですが、
Tシャツに「人間は恋と革命のために生まれてきたのだ。」と書いてある、
その言葉の背景をお話すると、「まるで主人公は私みたいだ」と言いました。

以前から知っている方なので苗字で呼んでいましたが・・・
はぁひらめき あなたの名前はかずこさんだ。
斜陽、読んでみます?  ってなことがありました。


昨日、新座敷の雪かたづけ中
固まった雪を割ろうとしてガンガンガンとジャンプ&キック撃沈
背中を痛めて今日は後ろを向けません。トホホたらーっ 

昨夜から金木は雨。その雪も勝手にとけました〜



太宰治疎開の家太宰屋

太宰のお薦め

「太宰のお薦めはありますか?」


太宰をまだ読んでいない見学の方から 時々訊かれることがあります。
たぶん、有名な人間失格や斜陽に敷居の高さを感じているのでしょう。
読みやすく、すっと入りやすいものを訊きたいのだと思って、
浅い引き出しの中からいくつかお話しています。

「水仙」は昭和17年の短編です。
しじみ汁の食べ方について指摘され、自信を失い取り乱す「僕」の場面には共感を覚えながら・・・印象的な悲劇へと
お話はこんな風に始まります。


  「水仙」  太宰治

「忠直卿行状記」という小説を読んだのは、僕が十三か、四のときの事で、それっきり再読の機会を得なかったが、あの一篇の筋書だけは、二十年後のいまもなお、忘れずに記憶している。奇妙にかなしい物語であった。
 剣術の上手な若い殿様が、家来たちと試合をして片っ端から打ち破って、大いに得意で庭園を散歩していたら、いやな囁きが庭の暗闇の奥から聞えた。
「殿様もこのごろは、なかなかの御上達だ。負けてあげるほうも楽になった。」
「あははは。」
 家来たちの不用心な私語である。
 それを聞いてから、殿様の行状は一変した。真実を見たくて、狂った。家来たちに真剣勝負を挑んだ。けれども家来たちは、真剣勝負に於いてさえも、本気に戦ってくれなかった。あっけなく殿様が勝って、家来たちは死んでゆく。殿様は、狂いまわった。すでに、おそるべき暴君である。ついには家も断絶せられ、その身も監禁せられる。
 たしか、そのような筋書であったと覚えているが、その殿様を僕は忘れる事が出来なかった。ときどき思い出しては、溜息をついたものだ。
 けれども、このごろ、気味の悪い疑念が、ふいと起って、誇張ではなく、夜も眠られぬくらいに不安になった。その殿様は、本当に剣術の素晴らしい名人だったのではあるまいか。家来たちも、わざと負けていたのではなくて、本当に殿様の腕前には、かなわなかったのではあるまいか。庭園の私語も、家来たちの卑劣な負け惜しみに過ぎなかったのではあるまいか。あり得る事だ。僕たちだって、佳い先輩にさんざん自分たちの仕事を罵倒せられ、その先輩の高い情熱と正しい感覚に、ほとほと参ってしまっても、その先輩とわかれた後で、
「あの先輩もこのごろは、なかなかの元気じゃないか。もういたわってあげる必要もないようだ。」
「あははは。」
 などという実に、賤しい私語を交した夜も、ないわけではあるまい。それは、あり得る事なのである。家来というものは、その人柄に於いて、かならず、殿様よりも劣っているものである。あの庭園の私語も、家来たちのひねこびた自尊心を満足させるための、きたない負け惜しみに過ぎなかったのではあるまいか。とすると、慄然とするのだ。殿様は、真実を掴みながら、真実を追い求めて狂ったのだ。殿様は、事実、剣術の名人だったのだ。家来たちは、決してわざと負けていたのではなかった。事実、かなわなかったのだ。それならば、殿様が勝ち、家来が負けるというのは当然の事で、後でごたごたの起るべき筈は無いのであるが、やっぱり、大きい惨事が起ってしまった。殿様が、御自分の腕前に確乎不動の自信を持っていたならば、なんの異変も起らず、すべてが平和であったのかも知れぬが、古来、天才は自分の真価を知ること甚だうといものだそうである。自分の力が信じられぬ。そこに天才の煩悶と、深い祈りがあるのであろうが、僕は俗人の凡才だから、その辺のことは正確に説明できない。とにかく、殿様は、自分の腕前に絶対の信頼を置く事は出来なかった。事実、名人の卓抜の腕前を持っていたのだが、信じる事が出来ずに狂った。そこには、殿様という隔絶された御身分に依る不幸もあったに違いない。僕たち長屋住居の者であったら、
「お前は、おれを偉いと思うか。」
「思いません。」
「そうか。」
 というだけですむ事も、殿様ともなればそうも行くまい。天才の不幸、殿様の不幸、という具合いに考えて来ると、いよいよ僕の不安が増大して来るばかりである。似たような惨事が、僕の身辺に於いて起ったのだ。  〜つづく〜


つづき、いかがです?
新潮文庫「きりぎりす」に入ってますモグモグ


再びみたび

「再びが三回」ありました。

?長くお会いしていなかった方からメロスTシャツの問い合わせ電話がひらめき
 「走れメロス」の朗読で着てくださるそうですラッキー
?昨日見学に来た方が一夜明けてまた津鉄で金木に降りました。
 きのうは地吹雪体験がメインだったので 
 今日はじっくり町を見直しすると。モグモグ
?出版社の方が取材にみえ、名刺のとんぼマークに見覚えがあると思ったらひらめき
 これも再びの取材でした。
 今回は新座敷を楽しみにしてくれてたそうです。
どれもうれしい再会です。

ドドドッと 新座敷屋根からの盛大な落雪。
午後は暖かくなりました。吹雪の後片付けです。
町外れの畑に 
どこかの納屋から剥ぎ取られて飛ばされた大きな壁が落ちてたのを見かけて気の毒でした。
6、7mの長さはある木造の大きな外壁ムニョムニョ
こんなものが空を飛んでいたとは・・・想像して驚いてます。




恐怖の吹雪

昨晩から未明まで、外を見るのが怖いほどの 台風級の吹雪になりました。
この風で屋根がふっ飛んでしまったお宅があったり、金木も多数の地域で停電。
太宰屋も朝から停電で ストーブもパソコンも点かずたらーっ仕事になんね〜汗
寒さしのぎに雪かきばっかりして、午後になってようやく復旧ひらめきしたところです。

吹雪で交通機関がぐちゃぐちゃの中、ストーブ列車のお客さんはけっこう歩いてますね拍手
津鉄えらい〜モグモグ

今朝の新聞に「津軽鉄道が春の絵葉書を発売!」のニュース。
以前にここにも寄ってくれた吉永直子さんの作品です。
吉永さんのブログ

こんな停電で寒い中、目のきれいな女性と
そのあと三鷹市太宰治文学サロンの方が見学に来てくれました。
ありがとうございますラッキー